最近よく目にする「不動産バブル」

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こんにちは!
寒い日が続いていますが、お変わりありませんか?

外が寒いので家の中でYoutube やInstagram を観ていることが多くなりがちです。
すると、動画と動画の間に、もしくはInstagramのタイムラインの間に
必ずと言っていいほど出てくる、

「今、全国的に不動産バブルで地価が高騰中!」

と謳って不動産の査定を促すCMをよく目にします。

 

仕事柄、日々不動産価格に触れてはおりますが、残念ながら肌感覚では不動産バブルを感じたことはありません。
では、そのCMの表現が誇張されているのか、もしくは首都圏だけの話なのか、、

 

気になったので調べてみました。

 

まずは、国道交通省の地価公示価格を調べてみました。

 

地価公示価格とは...

第一条 この法律は、都市及びその周辺の地域等において、標準地を選定し、その正常な価格を公示することにより、一般の土地の取引価格に対して指標を与え、及び公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し、もつて適正な地価の形成に寄与することを目的とする。(参考:地価公示法 第一条)

国が公示している地価の価格のことです。実際に売買される価格とは異なりますが、不動産バブルなのか否かの参考にはなり得ます。

 

国土交通省のページに1975年から直近までのデータがありましたので、それを利用してグラフを作成してみました。

 

まずは全国の地域別地価公示価格の各年平均価格の推移グラフです。

1990年あたりのバブル経済をピークに下落しており、2014年頃から「東京圏」「三大都市圏」「地方圏(地方四市)」が直近にかけて緩やかに上昇している様です。

 

それでは香川県ではどうなっているのでしょうか。

気になったのでグラフ化してみました。
香川県内の地価公示価格の各年平均価格の推移グラフです。

1991年あたりのバブル経済をピークに下落しており、2016年頃に「高松市」が緩やかに上昇している様に見えます。「丸亀市」「観音寺市」に関しては緩やかに下降を続けている様に見えます。

 

国土交通省の地価公示価格で見ると、全国的に見れば都市圏については上昇傾向にあり、地方圏に関してはやや上昇、あるいは横ばいで、地域によっては下落が続いているということが分かりました。


このことから、CMで謳われている様な「不動産バブル」の気配を読み取ることはできませんでした。

 

次に、不動産価格指数をグラフ化してみました。

 

不動産価格指数とは...

不動産価格の動向を示すべく指数化した統計データ。国土交通省が2012年8月から公表している。
これは、金融・経済危機を背景に、IMF等からG20諸国に対して国際的に共通の指針に基づいて不動産価格の動向を迅速、的確に把握・公表すべきとの勧告がなされ、それを受けて作成・公表されるものである。
不動産価格指数は、同勧告によって作成された国際指針(Residential Property Price Indices Handbook)に従って、実際の取引価格情報をもとに、物件の立地や特性による影響を除去するなどの統計的な操作を加えて作成されている。公表されるのは、住宅に関する、更地・建物付土地・マンション別、全国・ブロック・都市圏別の毎月の指数である(速報値)。また、現地調査の結果を加味した確報値も公表されている。
地価公示は地点単位での土地の正常な価格水準を把握するのに対して、不動産価格指数は広域的な不動産取引の趨勢(時間的変化)を把握するという違いがある。(参考:㈱不動産流通研究所 R.E.words

「戸建住宅」「住宅地」「マンション(区分所有)」のカテゴリーについて、国土交通省のページに2008年から直近までのデータがありましたのでグラフ化してみました。

 

まずは全国の不動産価格指数のグラフです。

ひと際目立つ線があります。「マンション(区分所有)」です。2013年頃から上昇の勢いを緩めることなく右肩上がりとなっています。

「戸建住宅」「住宅地」については2020年7月頃から上昇を見せています。

このことから全国平均で不動産価格指数を見ると、上昇していることがわかりました。

 

次に、四国地方の不動産価格指数です。

前述の全国平均と同じく、「マンション(区分所有)」が上昇しています。

全国平均のグラフと比較して大きく上下しながらも近似曲線として見ると上昇が確認できます。

「戸建住宅」「住宅地」については、このデータの限りでは2008年4月から直近に至るまでほぼ横ばいであることがわかります。

 

全国平均では「マンション(区分所有)」については直近10年の間は上昇している(していた)、「戸建住宅」「住宅地」についても2020年中頃から上昇している(していた)ことが見て取れます。

ただし、私たちの暮らす四国地方や、その他地方圏については「戸建住宅」や「住宅地」についてはまだまだ横ばい、もしくは緩やかな下落を続けている地域が多いことから、「不動産バブル」と呼ぶには気が引けるのではないかと考えます。地域を都市圏に限定した上昇傾向を切り取ったキャッチフレーズであるものと考えられます。(個人の意見です)

 

以上のことより、

Youtube広告やInstagram広告で最近よく目にする


「不動産価格高騰中!」


「不動産バブル到来!」


などの、キャッチーなフレーズはあまりあてにならないことがわかりました。

 

 

とはいえ、建物は築年数の経過と共に劣化していき、市場査定価格は年々減少していきます。

ご売却をお考えの際はぜひお早めにご相談されることをお勧めいたします。

 

不動産売却のご相談は→ こちら まで。

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